冷蔵ショーケースとは?
生菓子やコールドドリンクなどのお客の目に付く場所に並べたいけれど冷却しておく必要がある食品の陳列に役立つ冷蔵ショーケース。
今回はその冷蔵ショーケースについてご紹介をいたします。
また不要となり売却したい場合などに、どのような点が買取時の査定に影響するのかなどについても、併せてご紹介をいたします。
生菓子やコールドドリンクなどのお客の目に付く場所に並べたいけれど冷却しておく必要がある食品の陳列に役立つ冷蔵ショーケース。
今回はその冷蔵ショーケースについてご紹介をいたします。
また不要となり売却したい場合などに、どのような点が買取時の査定に影響するのかなどについても、併せてご紹介をいたします。
冷蔵ショーケースとは食品を冷却しながらも外から内容物を確認することができる冷蔵庫の一種で、主に保冷が必要な食品の陳列へ使用されており高い販促効果が期待できます。
代表的なメーカーはホシザキ、ダイワ(大和冷機工業)、フクシマガリレイ、パナソニック、大穂製作所などが挙げられます。
陳列出口面を開閉する扉をガラス扉などの透明な素材としたり、陳列出口面の仕切り自体を取り払い開放していることで内部に対する高い視認性を確保しています。開閉するタイプは「クローズタイプ」、開放しているタイプは「オープンタイプ」と呼ばれます。
冷却方式はファンによって冷気を庫内で循環させる「強制対流式」が主として採用されていて、乾燥しては困るような一部の食品を陳列する必要があるものでは、床などの壁面を冷やしてそこから庫内全体へ冷気が自然に流れるのを待つ「自然対流式」が採用されています。
オープンタイプのショーケースでは開放部から温かい外気が自然に流入するため必然的に強制対流式のみとなり、開放部を遮るように冷気を放出して冷気によるカーテンを作り出すことで外気の流入を抑制しています。
冷却に必要な冷凍機(冷凍ユニット)と呼ばれる装置を外付けするタイプの「冷凍機別置型」と内蔵するタイプの「冷凍機内蔵型」の2種類に大別されています。
冷凍機を室外に別置できるため排熱や機械音を考慮する必要がありませんが、設置をする際には据付で冷媒の配管や排水のための工事が必要となるため、一度設置してしまうと店内レイアウトの変更は困難となります。
冷凍機を大型化することができるため、1台の冷凍機で複数の冷蔵ショーケースを効率的に冷却することが可能でランニングコストも安価となり、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの冷蔵ショーケースを並べて食品を大量に陳列する場合に向いています。
一般の飲食店では大量に食品を陳列することはあまりないため別置型を利用することはほとんどありません。
コンセントを繋ぐだけで使用可能で、排水用のタンク受けや蒸発装置が内蔵されていて工事も不要のため、設置した後の店内レイアウトの変更も容易です。
冷凍機から機械音が発生することや、排熱があるため室内の換気が必要であることを考慮する必要があります。
一般の飲食店では主にこちらを利用しており、ジュースやアルコールなどの飲料やグラスを冷却することが多いですが、視認性が高く内容物を把握しやすいために調理用食材の保管用に利用している場合もあります。
ケースの一部がガラス張りになっていることで内容物を確認することができます。閉め切られていることで外気が侵入しづらく温度管理も容易なため、オープンタイプよりも電気代が安価です。
ショーケースでは最も一般的な分類で、一面のみが陳列出口面となっていてガラス扉で開閉できるタイプです。
扉は片開きスイングドアまたは2枚スライドドアのものがほとんどです。
スイングドアタイプは縦型になりますが、スライドドアタイプは縦型以外にもテーブル型で作業台や物の置き場所として使用できるものもあります。
サイズは縦型のもので幅(600~900)mm・奥行(450~600)mm・高さ(1100~1800)mm、テーブル型のもので幅(900~1200)mm・奥行(450~600)mm・高さ800mmが目安です。
昔は酒屋から飲食店へ貸し出されてビールが陳列される場合が多かったことからビールショーケースと呼ばれることもありますが、近年では貸し出されることはほとんどなくなってしまいました。
小型ショーケースが大型化して大容量となったタイプです。
大型化したことにより横幅の広い形状も増え、スイングドアタイプの扉も片開きでなく両開きや3面開きになっています。
扉に使用されているガラスも単板ガラスではなく2重ガラスや複層ガラスを使用している場合が多く、結露防止効果や断熱性が高くなっています。
サイズは幅(600~1800)mm・奥行(450~800)mm・高さ1900mmが目安です。
四面がすべてガラス張りになったタイプです。
どの角度からでも内容物が確認できて視認性が高く販促効果も期待できるため人気も高いです。
扉は一面が片開きスイングドアとなっているものがほとんどです。
サイズは小型ショーケースと同程度です。
ケーキショップでよく見かける前後面がガラス張りとなっているタイプのショーケースで、ショーケース越しに対面販売をすることから対面ショーケースとも呼ばれています。
扉は2枚スライドドアですが、横幅の広いものはセンターピラーを挟んで4枚になっているタイプもあります。扉の位置も前面、後面、前後面どちらにも付いているといった複数のタイプがあります。
冷却方式は自然対流式が多いですが強制対流式もあるため注意が必要です。また、自然対流式でもより高湿タイプの製品もあるのでケーキなどの可能な限り乾燥させたくない食品などでは高湿タイプがお勧めです。
サイズは幅(700~1800)mm・奥行(500~600)mm・高さ(1000~1150)mmが目安です。
寿司屋や炉端焼きのお店などでよく見かけるカウンター上に設置された前面ガラス張りタイプのショーケースです。
扉は背面2枚スライドドアで、前面からお客にネタが見えるようにして背面の扉からネタを取り出して調理する形式で使用されています。
冷却方式はケーキ―ケースと同様に自然対流式と強制対流式があり、高湿タイプもあるのでネタの鮮度をより保ちたい場合には高湿タイプがお勧めです。高湿タイプのネタケースは「恒温高湿ネタケース」との呼称があります。
サイズは幅(1200~2100)mm・奥行(300~400)mm・高さ(260~320)mmが目安です。
小型ショーケース、リーチインショーケース、四面ガラスショーケースなどで扉が前後面に付いたタイプです。
店側が背面から食品を入れて、お客が前面から食品を取り出すため、食品がショーケース内を通過していく形式からパススルーとの呼称となっています。
中の食品の様子が分かり先入先出を遵守できるため、衛生管理が厳しい場所での使用にも向いています。
ケースが閉め切られておらずに開放されているため、クローズタイプよりも陳列物が見やすい、かつ、取り出しやすくなっています。ただし、開放部からの外気の侵入を完全に防ぐことはできないため、安定した温度管理が難しい、電気代がかさむなどのデメリットがあります。
前面が開放されているタイプのショーケースです。
サイズは幅(900~1750)mm・奥行(500~750)mm・高さ(1400~1900)mmが目安です。
平型で上部が開放されているタイプのショーケースです。
サイズは幅(900~1800)mm・奥行(800~900)mm・高さ(800~900)mmが目安です。
コンデンサーは冷媒の熱交換に使用する重要な部分です。ここのフィルターにホコリや汚れが付着して目詰まりすると熱交換がしづらくなり、冷蔵庫が冷えなくなる一番の原因となるので定期的に清掃しましょう。
ドアパッキンは本体とドアの隙間を塞ぐ役目を担っていますが、劣化することで隙間ができて温かい外気が流れ込み庫内の温度が上昇してしまいます。定期的に清掃して劣化を防ぎましょう。
冷凍機内蔵型の場合、発生したドレン(結露水)を蒸発装置で蒸発させるタイプであれば基本的には排水を考慮する必要はありませんが、多湿な時期や扉の開閉が増える時期などは蒸発が間に合わない場合もあるので、毎日ドレンパン内の水を手作業で排水しましょう。排水タンク式であれば定期的にタンク内の水を排水しましょう。
冷凍機別置型の場合、排水管へ接続されているドレン管が汚れで詰まってしまいドレンが外に溢れることがありますが、一般的には掃除が難しいため時期を見て業者にメンテナンス依頼をすると良いでしょう。
中棚の配置が調整できるため、使用しない中棚を外して紛失してしまったり捨ててしまう場合がよくありますが、中棚の不足はマイナス査定として強く影響します。使用しない棚があってもきちんと保管しておきましょう。
その他は通常の業務用冷蔵庫と同様で、以下の記事でご紹介をしています。
冷却が必要な食品の陳列に欠かせない冷蔵ショーケースについてご紹介をいたしました。本記事がこれから冷蔵ショーケースを購入する方などへのご参考になれば幸いです。
また、ミツギ厨機では中古厨房機器の買取を随時おこなっておりますので、売却をご検討の方はお気軽にお問い合わせくださいませ。
ミツギ厨機現代表。中古厨房機器の買取や販売に以上に亘って携わっており、その中で培ってきた知識や経験に基づいた厨房機器に関するお役立ち情報を発信してまいります。